今回のテーマは「インケアから継続的な自立支援の取り組み」として栃木県のユースアフターケア事業協同組合様と氏家養護園様を訪問しました。 誉田養徳園では2023年度から本体施設だけではなく地域小規模児童養護施設や分園型小規模グループケアにも自立支援担当職員を配置させ、5名で活動しております。 わたしたちが日ごろ「アフターケア」と呼んでいる活動であり、施設から進学や就職等で社会生活を送っている子たちへ定期的に連絡をとり、訪問や諸手続きのサポートを実施しています。 これまで先駆的に活動をしてきた2つの事業所の見学及び情報交換する機会を設けさせてもらいました。 以下は参加した職員の感想です。 【とちぎユースアフターケア事業協同組合】
・とちぎユースアフター様が行っていたような、外部の研修会やワークショップ等に積極的に参加して児童も職員も学んでいけると良いと思った。 ・卒園後も気軽に利用できるよう、入所中から外部機関と繋がりを持っておくことが大切なのだと感じた。 ・設立から年数を重ねていく中で計画的、継続的に事業が進められていた。その結果が事業への児童委の参加率の高さにつながっているのだと思った。 ・独自財源の中で小口現金の貸し付けはライフラインの確保につながり、卒園後の安心した暮らしにつながっていると思った。 ・当施設での複数職員配置の強みを生かして、こどもたちのニーズをくみとりながら計画的に進めていきたい。 ・県全体でアフターケア事業に取り組むことで、養護施設出身者との繋がりを絶やさず、施設卒業後も継続的に支援できる体制ができていることが凄いと思った。 ・困りごとを相談できる1つとして、とちぎユースアフター様のような場所があることは、養護施設出身者にとっても心強いことだと思った。 ・資料としていただいた生活便利帳はすぐにでも取り入れたいと思った。
【氏家養護園】
・氏家養護園で行っている高校三年生の一人暮らし体験は、限られた予算で調理を行う、職員は必要以上に関与せず見守る、実施した後に必ず振り返りを行なう等参考にできる部分が多かった。園でもこれから居場所作りを行い、卒園生たちと繋がっていければと感じた。 ・OGOB会で参考になりそうなお話を聞けたので、とても良い機会になった。 ・アフターケア、インケアの大変さ、対応の難しさを共有することができた。施設内で進学を支援するこどもたちに対して基金を設け、金銭的な支援があることに驚いた。 ・意見交換で支援方法の幅が広がり、双方の悩みを共有することもでき孤立感が軽減された。個々に合う、寄り添った支援方法を今後も探り、柔軟に対応していきたい。 ・OBOG会•サロンで在園中の食事を懐かしむ声が多いとのことで、実施に向けては園全体で取り組むことの理解を得ていく必要があると感じた。 ・自活訓練の目的を明確化、自炊、生活リズムなどを振り返る表があると次に必要な事柄を把握しやすい枠組み作りを行っていきたい。また、自立するにあたり必要な知識、生活の知恵を簡単にまとめたものを準備していきたい。 ・施設・自活訓練室の見学、施設独自の取り組み、支援内容等の情報交換を行いたい。
・アフターケアを通してニーズを把握し、インケアを充実させたい。
コロナ禍ではオンライン研修が中心となっていましたが、やはり現地に赴き、その土地の景色やにおい、対話だからこそ生み出されるアイディアや価値を感じた1日でした。 誉田養徳園では理想の職員像として 「感動・感謝・感心」という3つの感を目標に取り組んでいます。 今日の縁に感謝し、引き続きこどもたちの支援に役立つ学びを得る努力を重ねて参ります。
Comments